Fishes of Kii Peninsula

紀伊半島のさかな

ビワコオオナマズ

ビワコオオナマズ 琵琶湖 -3.0m

琵琶湖には3種のナマズが生息しますが、その名に“琵琶湖”を冠し、この日本最大の湖の象徴となっているのがこのビワコオオナマズです。

もはや説明するまでもないですが、本種は琵琶湖淀川水系の固有種にして日本最大の淡水魚のひとつです。最大で全長120cm、体重20kgに達します。頂点捕食者ゆえに琵琶湖における個体数は多くはなく、広い琵琶湖の浅場から深場まで回遊することから出会うのは容易ではありません。初夏の産卵期には接岸するとされ出会えるチャンスが広がりますが、それでもこれまでに筆者が本種を目撃したのはわずか2回しかありません。ちなみにその時はどちらもイサザの撮影でマクロレンズを装着しているときで、当然1m近くもあるこの大魚を撮影できるはずもなく悔しい思いをしたものでした。

今年もビワコオオナマズの撮影を目標に何度も琵琶湖に潜ってきたものの、その姿を捉えることはできずにいましたが、この度ようやく撮影に成功しました。出会ったのは体長1mほどの大型個体で、水深3mほどの砂泥底に鎮座しており、まさに“ヌシ”的な貫禄がありました。ライトで照らしても逃げるようなそぶりはあまり見せず、もう一種の琵琶湖固有のナマズ、イワトコナマズが神経質で近づくとすぐに逃げてしまうのとは対照的です。

身体は全体に鈍い金属光沢を帯び、模様らしい模様のない体色はナマズやイワトコナマズとは異なる美しさがあります。ちなみに撮影は完全にテンパってしまい、ピンボケ写真を量産してしまいました、、、ピントが合っている写真も全身を写したものではなく、個人的には満足できる写真ではないため、本種を撮影する挑戦はもうしばらく続きそうです。

 

camera : OM-1
lens : M. ZUIKO DIGITAL ED 12-45mm F4.0 PRO
strobe:D-200, Z-240