Fishes of Kii Peninsula

紀伊半島のさかな

水中写真

紀伊半島のナンヨウボウズハゼ

ナンヨウボウズハゼ 和歌山県南部河川 -0.3m 川での水中撮影を本格的に始め、紀伊半島南部の川へ足繁く通うようになった6年前の2019年、当時の筆者が一番見たかった魚が何を隠そうこのナンヨウボウズハゼでした。美麗種という言葉がぴったりの美しい配色に南…

関東淡水魚行脚part2

↓前半 nature-key-peninsula.hatenadiary.com 関東遠征2日目は水系を大きく変え、茨城県の川へ。 茨城在住で学生時代からの友人であるたいちくんにポイントを案内してもらいました。茨城県内の魚を中心に採集・調査して論文・報告をばんばん書いているすごい…

関東淡水魚行脚part1

ここ2ヶ月ほど忙しく記事を更新できていませんでした・・・ 変わらずフィールドには出ているのですが、8月後半は長期研修で東京に行っておりました。平日は研修があるのですが、土日は暇だったので、長らく撮影してみたいと思っていた関東の川魚たちの撮影にも…

オイカワの産卵

産卵の瞬間 琵琶湖流入河川 -0.5m このところあり得ないくらい暑い日々が続いていますが、水の中も夏本番という様子です。 琵琶湖に注ぐ川ではオイカワが産卵期を迎えていました。近縁のハスやカワムツと同様、産卵はペアで行われ、砂礫底に臀鰭を使って埋め…

ズナガニゴイ

ズナガニゴイ 琵琶湖流入河川 -0.5m 滋賀県の河川で撮影したズナガニゴイです。 本種は最大でも体長20cmほどの小型のニゴイの仲間で、国内では中部以西の本州にのみ生息する比較的分布が限られた淡水魚です。ニゴイとカマツカを足して2で割ったような独特の…

ヌマムツの婚姻色

ヌマムツのフィンスプレッディング 琵琶湖流入河川で撮影したヌマムツです。 本種は西日本の広い範囲に生息するオイカワの仲間で、近縁のカワムツと比べ下流域に偏って生息します。地元、紀伊半島の川にも分布しているのですが、いかんせん撮影には向かない…

クロシオ・カミングバック

7年9か月もの間続いた黒潮大蛇行がついに終わるのか!?と世間を騒がせています。紀伊半島沖で大きく蛇行していた黒潮ですが、今年の4月後半に蛇行を形成していた渦が突如として黒潮からちぎれ、これに続く形で黒潮流路自体も紀伊半島に大きく近づいています…

ヤマトシマドジョウ

ヤマトシマドジョウ 嘉瀬川水系 -0.5m 有明海流入河川で撮影したヤマトシマドジョウです。 ヤマトシマドジョウは九州を代表するシマドジョウで、ほかの九州産のシマドジョウたち*1が比較的狭い分布域をもつのに対し、本種の分布域は広く、九州のほぼ全域に加…

琵琶湖のシロヒレタビラ

シロヒレタビラ♂ 琵琶湖 -0.5m 琵琶湖の湖岸で撮影したシロヒレタビラです。 琵琶湖周辺にはかつて7種のタナゴの仲間*1が生息していたとされていますが(金尾・松田2012)、その中でもとりわけ本種の個体数は多かったようで、明治期に採集された標本の調査か…

岩礁帯のイワトコナマズ

イワトコナマズ 琵琶湖 -6.0m 琵琶湖の大部分を占める北湖、その中でももっとも北に位置する北岸地域は奥琵琶湖と呼ばれます。この地域は湖の背後まで急峻な山地が迫り、湖の中も同様に急深な岩礁帯となっていますが、こうした環境に好んで生息するのが琵琶…

ウグイの稚魚

ウグイの稚魚 琵琶湖流入河川 -0.5m ウグイの大産卵から約一か月。産卵があった川を再び訪れてみると、水際を中心にたくさんのウグイの稚魚たちが群れていました。 体長は1cmちょっとといったところ。ウグイの稚魚はほかのコイ科の稚魚と比べて体が細長いの…

ハリヨの婚姻色

ハリヨ 滋賀県河川 -0.5m 滋賀県の川ではハリヨの婚姻色がピークを迎えています。 本種は岐阜県と滋賀県にのみ自然分布するトゲウオ科魚類で、湧水環境に依存した生活史をもちます。この場所にはここ3年ほど毎年ハリヨを撮りに来ているのですが、先日撮影し…

トミヨ属淡水型

トミヨ属淡水型 道東河川 -0.5m 道東の河川で撮影したトミヨ属淡水型です。 従来、トミヨ属のうち体側の鱗板が体の前半部まで完全に覆う種をトミヨ、鱗板が尾柄部のみに限られる種をイバラトミヨと呼ばれていましたが、分子系統解析の結果、これらは同一種内…

トミヨ属汽水型

トミヨ属汽水型 -0.5m 道東の沼 分類が混沌としているトゲウオ、のさらにトミヨ属ですが、北海道にはエゾトミヨPungitius tymensis、トミヨ属淡水型 Pungitius sinensis、そしてトミヨ属汽水型 Pungitius pungitiusの3種が生息するとされています。このうち…

キュウリウオの遡上

キュウリウオ -1.0m 北海道河川 北海道では毎年4月下旬から5月の中旬にかけてキュウリウオが産卵のため河川に遡上します。アユやワカサギ、シシャモなど知名度も高く、水産資源としても重要な淡水魚が多く属するキュウリウオ目にその名を冠し、文字どおり本…

春の北海道の水辺

サケの稚魚 -0.5m 北海道河川 大型連休の前半を利用して北海道へ撮影遠征に行ってきました。これまで秋のサケマス遡上シーズンに北海道を訪れたことはあったのですが、春先に同地へ赴くのは初めてでした。 ターゲットは写真のサケの子供たちもそうですが、一…

ウグイの産卵遡上

ウグイの産卵群 -0.3m 琵琶湖流入河川 南西諸島を除く全国の河川に生息するウグイ。ここ琵琶湖では毎年桜の咲く季節になると、鮮やかな橙色の婚姻色に身を染めたウグイたちが産卵のため、流入河川や湖岸に集まります。この時期を毎年楽しみに琵琶湖へ通って…

紀伊半島、稚アユの跳躍

紀伊半島の河川ではアユの遡上がピークを迎えています。 今年はひさびさに遡上数が多い、アユの当たり年らしく、この日も魚道の中にはたくさんの稚アユたちが群れていました。夕方、特に気温の高い日は活性が上がり、次から次へとジャンプを繰り返して遡上し…

雪解け水とビワマス

ビワマス稚魚 琵琶湖流入河川 -0.5m ようやく春らしい暖かさの日が続くようになってきました。琵琶湖流入河川では昨年生まれのビワマスの稚魚たちが順調に育っています。川は比良山系からの雪解け水で増水しており、ビワマスたちは強い流れを避けて岸際の流…

アユの遡上2025

アユ稚魚 -1.0m 2月 紀伊半島南部では2月の半ばごろにはアユの遡上が始まります。本格的な遡上は3月に入ってからですが、春を先取りして?一足先にアユの姿を撮影してきました。この冬は寒波が相次いだせいか水温もまだ低く遡上数は少な目でしたが、まずは今…

雨の魚、増水のあと

ビワマス 琵琶湖流入河川 -0.5m 台風21号から変わった低気圧と前線の影響によって季節外れの大雨となった先週末。 滋賀県の琵琶湖流入河川も大増水で、待ちに待ったビワマスの撮影のために訪れていた筆者も4日間の撮影日程のうち、2日しか川に入れないという…

サケの遡上

サケ 道央河川 -2.0m サケは太平洋側では茨城県以北、日本海側では山口県以北の河川に広く遡上しますが、やはり個体数の多さで言えば北海道が本場でしょう。北海道におけるサケの遡上時期は早いものでは9月上旬から、遅いものでは年明けくらいまでとかなり幅…

ミヤベイワナ

ミヤベイワナは北海道中部以北に広く分布するオショロコマが、大雪山系にほど近い然別湖で独自の進化を遂げたとされる固有亜種で、世界でも然別湖にしか生息しません。オショロコマとは鰓杷数が多いことによって識別されますが、外見上もっとも大きな違いは…

屈斜路湖のヒメマス

ヒメマスはベニザケの湖沼陸封型で、国内におけるもともとの生息地は北海道東部の阿寒湖とチミケップ湖の2か所のみとされています。一方で本種は水産重要種ゆえに日本各地へ移植が繰り返されてきた歴史があります。明治27年に阿寒湖から支笏湖に移植されたの…

北海道遠征!

サケ 道央河川 -1.0m 3連休+αを利用して2年ぶりの北海道へ撮影遠征に行ってきました。狙いはもちろん、この時期、多くの種が繁殖行動の盛期を迎えるサケマスの撮影です。短い期間でしたが、限られた時間だからこそ逆に集中してシャッターを切ることができて…

みたび、ナガレモンイワナ

コアユの産卵の撮影とあわせ、毎年楽しみにしているのが、秋に婚姻色のピークを迎えるカネヒラの観察と撮影です。毎年必ずカネヒラたちが集まってくるお気に入りのポイントがあるのですが、先日はほとんどカネヒラがいないという状況で撮影はまさかの空振り…

コアユの産卵2024

産卵場に集まるコアユたち -0.3m 琵琶湖流入河川 今年も琵琶湖に注ぐ川でコアユの産卵が始まっています! 今年の夏も非常に暑く、アユたちの成熟も遅れるんじゃないかと思っていたのですが、例年どおり産卵できているようです。ただ、気になるのはこのところ…

チャイロマルハタ

チャイロマルハタ 紀伊半島南部河川 -1.5m 汽水域に出現するハタの仲間は数種類が知られていますが、その中でも代表的なものが本種、チャイロマルハタです。本種は最大で体長1 mを超える大型のハタで、東南アジアや中華圏では養殖も行われる水産重要種です。…

アユの縄張り争い

アユの闘争 安曇川 -0.5m 今年も安曇川で遡上したアユたちが美しい姿を見せています。今年は琵琶湖全体でコアユの数が少なく、安曇川を含めた各河川への遡上もどうだろうかと思っていたのですが、やはり数は昨年に比べると少ないものの、それでも多くのアユ…

真夏の汽水域

紀伊半島南部の、とある川の汽水域。筆者のお気に入りの水中撮影ポイントであるこの川には毎年夏の盛りのころになると多くの死滅回遊魚の幼魚(ただしこの地では死滅せずに生き残ることも多い)たちが加入してくるようになります。 ハタタテダイ 紀伊半島南…