Fishes of Kii Peninsula

紀伊半島のさかな

水中写真

ナガレモンイワナふたたび

ナガレモンイワナ -0.3m 滋賀県河川 先月のビワマス撮影の合間をぬって探しにいったナガレモンイワナです。このときは前日にまとまった雨が降り、ビワマスの産卵場近くも増水し撮影が不可能になってしまったため、急遽増水の影響を受けにくい源流域でのナガ…

ビワマスの産卵床作り

ビワマスのメス 琵琶湖流入河川 -0.3m 11月も後半に差しかかりビワマスの遡上数も少なくなってきたため、今年のビワマス撮影も終わりにしたいと思います。今年も産卵の瞬間を追い求めての琵琶湖通いでしたが、なかなかタイミングを合わせきれずにシーズン終…

光射すビワマスの淵

ビワマスの群れ 琵琶湖流入河川 -2.0m 前の記事と同じ場所ですが、前回の撮影の翌日に再び訪れるとさらに透明度が上がっており澄んだ水と光が降り注ぐ中をビワマスの群れが泳ぐという素晴らしい光景を写すことができました。基本的にビワマスは雨による出水…

2023ビワマスの遡上

淵に群れるビワマス 琵琶湖流入河川 −2.0m 今年も琵琶湖に注ぐ川にビワマスたちが帰ってくる季節になりました。 ここ3年ほど毎年ビワマスの産卵シーンの撮影を狙っていて、昨年は産卵の瞬間の撮影自体には成功したものの、ペアの周辺の環境などのシチュエー…

カネヒラの闘争

カネヒラの闘争 琵琶湖 -1.0m 琵琶湖ではカネヒラの産卵期が続いています。 縄張りをもつオスたちはほかのオスを確認するや否やひれを全開にしてお互いに威嚇しあいます。力の差がある場合、勝負は一瞬でつきますが、これが拮抗しているときは互いの尾びれを…

カネヒラの婚姻色

カネヒラ 琵琶湖 -1.0m 今年も秋産卵のカネヒラの婚姻色に誘われて琵琶湖へ撮影に行ってきました。 撮影場所は昨年と同じ琵琶湖に注ぐ水路の一角。産卵母貝となるタテボシガイが多く、安定的にカネヒラがみられるポイントです。 9月下旬の段階では小型個体の…

コアユの産卵2023

コアユの産卵 琵琶湖流入河川 -0.5m 今年はこの夏の猛暑の影響か、琵琶湖のコアユたちの産卵も例年に比べかなり遅れていたのですが、10月に入りようやく本格化しはじめたようです。 夏までは川の上中流域で暮らしていた、あるいは逆に琵琶湖の中を回遊してい…

キジムナーボウズハゼ

キジムナーボウズハゼ 沖縄島 -1.0m 最近は撮影になかなか行けない日々が続いているので、過去写真でも紹介してお茶を濁しておきます…ということで、2年ほど前に沖縄島の河川で撮影したキジムナーボウズハゼ Lentipes kijimunaです。 本種は南西諸島に広く分…

琵琶湖の3種のフナ

ゲンゴロウブナ 琵琶湖 -1.0m ギンブナ(左)、ニゴロブナ(右) 琵琶湖 -1.0m 琵琶湖で撮影したゲンゴロウブナ、ニゴロブナおよびギンブナです。琵琶湖にはこれら3種のフナが生息し、しばしば同じ群れを作ってくらしています。なお、3種のうちゲンゴロウブ…

カネヒラの群れ

カネヒラ 琵琶湖 -1.0m この週末はひさびさに(※1か月ぶり)の琵琶湖でした。 9月も後半ということで、そろそろコアユの産卵とカネヒラの繁殖行動が見られるのではないかと思い琵琶湖へ向かったのですが、コアユもカネヒラも婚姻色が出ている個体はほとんど…

クロホシマンジュウダイ

クロホシマンジュウダイの群れ -5.0m 四万十川 四万十川の河口域ではアカメのほか、様々な種類の魚たちを見ることができますが、中でもその特徴的なシルエットで異彩を放っているのがこのクロホシマンジュウダイです。 紀伊半島の汽水域でも時々小さなサイズ…

クロウミウマの稚魚

クロウミウマ 紀伊半島南部河川 -1.0m 先日の土曜日はひさびさに紀伊半島南部の汽水域で撮影でした。 これまでになんども通っている川ですが、夏から秋にかけて死滅回遊系の魚の出現が多く、毎年のように新たな種類の魚を見かける個人的にはイチオシのポイン…

ヒナイシドジョウ

ヒナイシドジョウ 四万十川水系 -1.0m 四万十川上流域で撮影したヒナイシドジョウです。 本種は四国西南部の愛媛県と高知県の 9 水系にのみ生息する小型のシマドジョウの仲間です。長らく中国地方と九州北部に分布するイシドジョウと同種として扱われていま…

四万十川、濁りの中のアカメ

アカメ 四万十川 -3.0m 今年も四万十川にアカメの撮影に行ってきました! 最近の長雨による増水と潮回りの条件もよくなかったためか、去年の同じ時期に比べるとだいぶ濁っていましたが、アカメの姿は拝むことができました。数自体は去年よりも多く、6~7匹の…

ナガレモンイワナ

ナガレモンイワナ -1.0m 滋賀県河川 先日は滋賀県のとある川の上流域へ“幻のイワナ”ともいわれるナガレモンイワナの撮影を狙いに行きました。 ナガレモンイワナは漢字で書くと「流紋岩魚」。その名のとおり通常のイワナであれば斑点模様があるところが、前後…

ボウズハゼの幼魚

ボウズハゼ幼魚 紀伊半島南部河川 -0.5m ひさびさのハゼネタ。 春から初夏にかけての紀伊半島南部の河川では加入したばかりのハゼ科魚類の幼魚が群れをなして遡上している様子をしばしば目撃します。ヨシノボリの仲間やウキゴリの幼魚も多いのですが、鰭の赤…

古座川のオオサンショウウオ

オオサンショウウオ 古座川 -2.0m 紀伊半島南部の古座川で撮影したオオサンショウウオです。 本種は言わずと知れた世界最大級の両生類で、岐阜県以西の本州および、四国と九州の一部に生息します。 先日の長良川のネコギギの撮影の際、密かに狙っていたのが…

ひさびさのネコギギ

ネコギギ 長良川水系 -1.0m 時系列が前後しますが、安曇川のアユの撮影の前週は岐阜の友人のRくんのところへ遊びに行っていました。訪れたのは岐阜県の誇る清流、長良川。そしてその中でもとびきり水が綺麗だという、とある支流を案内してもらいました。 昼…

安曇川の縄張りアユ

アユ 安曇川 -0.5m 前の記事の予告どおり(?)先週末はまたハスの撮影に行こうと琵琶湖の川を訪れたのですが、このところの雨不足で川は瀬切れしており、残念ながらハスの姿はありませんでした。 そこで、はじめは予定になかったのですが、これも前から撮影…

ハスの産卵

オスの闘争 琵琶湖流入河川 水面下 琵琶湖ではハスの産卵が盛期を迎えています。 オス同士は産卵場所やメスをめぐって激しく争います。ものすごいスピードで泳ぎ回るので、カメラのフレームに入れるのは大変。そもそも警戒心がかなり強い魚なので撮影距離ま…

ビワコオオナマズ

ビワコオオナマズ 琵琶湖 -3.0m 琵琶湖には3種のナマズが生息しますが、その名に“琵琶湖”を冠し、この日本最大の湖の象徴となっているのがこのビワコオオナマズです。 もはや説明するまでもないですが、本種は琵琶湖淀川水系の固有種にして日本最大の淡水魚…

紀南のギギ

ギギ 紀伊半島南部河川 -0.5m 先日は久しぶりに地元、紀伊半島での水中撮影でした(Fishes of Kii Peninsulaとは一体…) 長らく撮影していなかった、とある魚を狙って紀伊半島南部の河川に入ったのですが、残念ながらその魚の姿はなく、代わりに見かけてびっ…

ニゴロブナ

ニゴロブナ 琵琶湖 -2.0m 琵琶湖には3種のフナが生息しますが、そのうちの一種がこのニゴロブナです。寿司の原型とされる郷土料理のふなずしの材料となることで有名な琵琶湖固有のフナで、体高の低いややスレンダーな体形と角ばった下あごが特徴…なのですが…

湧水水路のヤリタナゴ

ヤリタナゴ、オスの闘争 琵琶湖水系 -0.5m 琵琶湖の周辺には7種ものタナゴの仲間が生息しますが*1、生息環境の悪化や外来魚の食害によって、カネヒラ以外のすべての種で激減しており、特に本湖の沿岸域でその姿をみることは稀です。今回の主役であるヤリタナ…

オオクチバスの稚魚

オオクチバスの稚魚 琵琶湖 -2.0m 琵琶湖で撮影したオオクチバスの稚魚です。 本種のオスには孵化した仔稚魚をしばらくの間保護する習性があります。多くの魚類において仔稚魚期は最も多くの外敵に狙われ、減耗の激しい時期ですが、これを親が庇護することに…

琵琶湖のワカサギ

ワカサギ 琵琶湖 -4.0m 氷上の穴釣りで有名なワカサギ。東日本の太平洋側や宍道湖以北の日本海側に自然分布する魚ですが、食べておいしく、水産資源としての需要が高いことから、古くから分布域外への移植が繰り返されてきました。琵琶湖へも1910年代と1940~…

アジメドジョウ

アジメドジョウ 滋賀県河川 -0.5m 滋賀県の河川で撮影したアジメドジョウです。 本種は美しい模様をもつ藻食性のドジョウで、近畿、中部および北陸地方の限られた水系にしか分布しない淡水魚です。河川中上流域の清澄な環境を好み、アマゴやイワナといった渓…

琵琶湖流入河川、アユの遡上

アユの群れ 琵琶湖流入河川 -0.5m 琵琶湖に注ぐ川で撮影したアユの群れです。琵琶湖では様々な魚が漁獲の対象となりますが、中でもアユは水産的に重要で、漁獲量の半分近くを占めます。琵琶湖のアユはほかの地域と同じように河川に遡上し、大型に成長するオ…

滋賀県のハリヨ

ハリヨのオス 滋賀湖東 -1.0m 西日本固有のトゲウオ科魚類ハリヨは現在、岐阜県と滋賀県に自然分布しています(三重県にも分布していたが、1960年前後に絶滅)、このうち岐阜の個体群これまでに撮影していたのですが、滋賀県のものは未撮影でした。 今回の撮…

オオガタスジシマドジョウ

オオガタスジシマドジョウ 琵琶湖流入水路 -1.0m もうFishes of Lake Biwaにブログタイトルを改名したほうがいいのでは?という感じですが、今回も琵琶湖の魚の記事です。 琵琶湖には2種のスジシマドジョウが分布しますが、そのうちの一種がこのオオガタスジ…