Fishes of Kii Peninsula

紀伊半島のさかな

紀伊半島以外

関東淡水魚行脚part2

↓前半 nature-key-peninsula.hatenadiary.com 関東遠征2日目は水系を大きく変え、茨城県の川へ。 茨城在住で学生時代からの友人であるたいちくんにポイントを案内してもらいました。茨城県内の魚を中心に採集・調査して論文・報告をばんばん書いているすごい…

関東淡水魚行脚part1

ここ2ヶ月ほど忙しく記事を更新できていませんでした・・・ 変わらずフィールドには出ているのですが、8月後半は長期研修で東京に行っておりました。平日は研修があるのですが、土日は暇だったので、長らく撮影してみたいと思っていた関東の川魚たちの撮影にも…

アリアケスジシマドジョウ

アリアケスジシマドジョウのメス 九州北部 -1.0m 九州北部はスジシマドジョウ類が4種*1も生息する国内でも屈指の多様性を誇る地域です。その中で本種、アリアケスジシマドジョウはその名のとおり有明海にそそぐ川にのみ生息する固有種のスジシマドジョウです…

ヤマトシマドジョウ

ヤマトシマドジョウ 嘉瀬川水系 -0.5m 有明海流入河川で撮影したヤマトシマドジョウです。 ヤマトシマドジョウは九州を代表するシマドジョウで、ほかの九州産のシマドジョウたち*1が比較的狭い分布域をもつのに対し、本種の分布域は広く、九州のほぼ全域に加…

ムツゴロウの縄張り争い

ムツゴロウ 有明海 有明海のアイドル、ムツゴロウですが、かわいい顔に似合わず*1相当に喧嘩っ早い魚で、オス同士が近づくとほとんど間違いなく縄張り争いが勃発します。気性の荒さは近縁のトビハゼとは比べ物になりません。 争いは背びれを大きく広げて互い…

有明海のムツゴロウ

ムツゴロウ 有明海の干潟 九州は有明海へムツゴロウの撮影に行っていました。 ムツゴロウは国内では有明海の干潟のみに分布し、ユーモラスな見た目や行動から一般にもよく知られた存在です。有明海にはエツやハゼクチ、アリアケシラウオなど中国大陸東部と共…

トミヨ属淡水型

トミヨ属淡水型 道東河川 -0.5m 道東の河川で撮影したトミヨ属淡水型です。 従来、トミヨ属のうち体側の鱗板が体の前半部まで完全に覆う種をトミヨ、鱗板が尾柄部のみに限られる種をイバラトミヨと呼ばれていましたが、分子系統解析の結果、これらは同一種内…

トミヨ属汽水型

トミヨ属汽水型 -0.5m 道東の沼 分類が混沌としているトゲウオ、のさらにトミヨ属ですが、北海道にはエゾトミヨPungitius tymensis、トミヨ属淡水型 Pungitius sinensis、そしてトミヨ属汽水型 Pungitius pungitiusの3種が生息するとされています。このうち…

キュウリウオの遡上

キュウリウオ -1.0m 北海道河川 北海道では毎年4月下旬から5月の中旬にかけてキュウリウオが産卵のため河川に遡上します。アユやワカサギ、シシャモなど知名度も高く、水産資源としても重要な淡水魚が多く属するキュウリウオ目にその名を冠し、文字どおり本…

春の北海道の水辺

サケの稚魚 -0.5m 北海道河川 大型連休の前半を利用して北海道へ撮影遠征に行ってきました。これまで秋のサケマス遡上シーズンに北海道を訪れたことはあったのですが、春先に同地へ赴くのは初めてでした。 ターゲットは写真のサケの子供たちもそうですが、一…

サケの遡上

サケ 道央河川 -2.0m サケは太平洋側では茨城県以北、日本海側では山口県以北の河川に広く遡上しますが、やはり個体数の多さで言えば北海道が本場でしょう。北海道におけるサケの遡上時期は早いものでは9月上旬から、遅いものでは年明けくらいまでとかなり幅…

ミヤベイワナ

ミヤベイワナは北海道中部以北に広く分布するオショロコマが、大雪山系にほど近い然別湖で独自の進化を遂げたとされる固有亜種で、世界でも然別湖にしか生息しません。オショロコマとは鰓杷数が多いことによって識別されますが、外見上もっとも大きな違いは…

屈斜路湖のヒメマス

ヒメマスはベニザケの湖沼陸封型で、国内におけるもともとの生息地は北海道東部の阿寒湖とチミケップ湖の2か所のみとされています。一方で本種は水産重要種ゆえに日本各地へ移植が繰り返されてきた歴史があります。明治27年に阿寒湖から支笏湖に移植されたの…

北海道遠征!

サケ 道央河川 -1.0m 3連休+αを利用して2年ぶりの北海道へ撮影遠征に行ってきました。狙いはもちろん、この時期、多くの種が繁殖行動の盛期を迎えるサケマスの撮影です。短い期間でしたが、限られた時間だからこそ逆に集中してシャッターを切ることができて…

キジムナーボウズハゼ

キジムナーボウズハゼ 沖縄島 -1.0m 最近は撮影になかなか行けない日々が続いているので、過去写真でも紹介してお茶を濁しておきます…ということで、2年ほど前に沖縄島の河川で撮影したキジムナーボウズハゼ Lentipes kijimunaです。 本種は南西諸島に広く分…

クロホシマンジュウダイ

クロホシマンジュウダイの群れ -5.0m 四万十川 四万十川の河口域ではアカメのほか、様々な種類の魚たちを見ることができますが、中でもその特徴的なシルエットで異彩を放っているのがこのクロホシマンジュウダイです。 紀伊半島の汽水域でも時々小さなサイズ…

ヒナイシドジョウ

ヒナイシドジョウ 四万十川水系 -1.0m 四万十川上流域で撮影したヒナイシドジョウです。 本種は四国西南部の愛媛県と高知県の 9 水系にのみ生息する小型のシマドジョウの仲間です。長らく中国地方と九州北部に分布するイシドジョウと同種として扱われていま…

四万十川、濁りの中のアカメ

アカメ 四万十川 -3.0m 今年も四万十川にアカメの撮影に行ってきました! 最近の長雨による増水と潮回りの条件もよくなかったためか、去年の同じ時期に比べるとだいぶ濁っていましたが、アカメの姿は拝むことができました。数自体は去年よりも多く、6~7匹の…

ひさびさのネコギギ

ネコギギ 長良川水系 -1.0m 時系列が前後しますが、安曇川のアユの撮影の前週は岐阜の友人のRくんのところへ遊びに行っていました。訪れたのは岐阜県の誇る清流、長良川。そしてその中でもとびきり水が綺麗だという、とある支流を案内してもらいました。 昼…

アジメドジョウ

アジメドジョウ 滋賀県河川 -0.5m 滋賀県の河川で撮影したアジメドジョウです。 本種は美しい模様をもつ藻食性のドジョウで、近畿、中部および北陸地方の限られた水系にしか分布しない淡水魚です。河川中上流域の清澄な環境を好み、アマゴやイワナといった渓…

ハリヨの求愛行動

ハリヨの雌雄 揖斐川水系 -0.5m この週末は東紀州の川に行こうかと思っていたのですが、週の中頃から継続した雨でどこの川も増水していたため、急遽、雨による濁りが出にくいであろう湧水地のハリヨの撮影に行くことにしました。ちょうど今の時期あたりから…

ヤマノカミ

先週になりますが、現在、開催中の特別展「うなぎの旅展」を見に北九州市立自然史・歴史博物館いのちのたび博物館を訪れました。 unaginotabi.jp 今回の特別展の企画担当である日比野友亮学芸員は筆者の大学時代の先輩にあたり、展示に使用する写真を数点提…

2022年のフィールドを振り返る(下半期)

前回の続きです。どんどん振り返っていきましょう。 7月:南紀の汽水域 8月:四万十川のアカメ 9月:カネヒラ 10月:北海道遠征 11月:ビワマスの産卵 12月:冬の銚子川 7月:南紀の汽水域 遠征やら琵琶湖やらで、2か月ほど地元紀伊半島のフィールドがおざな…

2022のフィールドを振りかえる(上半期)

2022年も残すところあとわずか。今年は皆様にとってどのような年になりましたでしょうか?筆者は相変わらずフィールド三昧といったところで、淡水域での水中撮影を中心に北は北海道から南は沖縄までさまざまなフィールドに訪れました。 今回は年末恒例の振り…

カラフトマス

カラフトマス 知床半島の川 -2.0m 知床半島の川で撮影したカラフトマスです。 カラフトマスはほぼすべての個体が、規則正しく生まれてから2年で成熟して川に回帰するという生活史をもっており*1、そのため、偶数年生まれ群と奇数年生まれ群の資源量に差があ…

オショロコマ

オショロコマ 知床の川 -1.5m 北海道シリーズ、続きます。 世界自然遺産、知床半島には半島部に特有の、渓流的環境が海のすぐ近くまで続くような急流河川が多く、そんな川で優占種になっているのがオショロコマです。本種も今回の遠征の大きなターゲットのひ…

北海道、サケの群れ

サケの群れ 知床の川 -1.0m 9/30~10/3の日程で北海道へ撮影遠征に行ってきました。 狙いはこの時期に遡上の盛期を迎えるサケやマスの仲間。サケの不漁がニュースに取り上げられたりと、近年、北海道でも遡上量の減少が目立つサケ・マス類ですが、それでも川…

トサシマドジョウ

トサシマドジョウ 高知県河川 -1.5m 高知県の河川で撮影したトサシマドジョウCobitis sp. BIWAE type Dです。本種はその名のとおり、高知県固有種のシマドジョウで主に県中部の河川中下流域に生息します。本種はシマドジョウ種群4種の中ではヒガシシマドジョ…

四万十川のアカメ

『日本最後の清流』のキャッチフレーズで知られる高知県四万十川、その四万十川を代表する魚といえばやはりアカメではないでしょうか?アカメは日本固有種のLatesの仲間で、その大きさ、姿かたち、希少性etc・・・と、この魚のもつ魅力はもはや語るまでもな…

岐阜のハリヨ

揖斐川水系 -0.5m 6月 先週末は紀伊半島から離れて岐阜で撮影でした。狙いは岐阜県と滋賀県にしか生息しないトゲウオ科魚類のハリヨ。トゲウオの仲間は典型的な冷水魚で、高水温に対する耐性がないため温帯に生息する種では年間を通して水温が低く安定してい…