Fishes of Kii Peninsula

紀伊半島のさかな

コイ科

関東淡水魚行脚part1

ここ2ヶ月ほど忙しく記事を更新できていませんでした・・・ 変わらずフィールドには出ているのですが、8月後半は長期研修で東京に行っておりました。平日は研修があるのですが、土日は暇だったので、長らく撮影してみたいと思っていた関東の川魚たちの撮影にも…

オイカワの産卵

産卵の瞬間 琵琶湖流入河川 -0.5m このところあり得ないくらい暑い日々が続いていますが、水の中も夏本番という様子です。 琵琶湖に注ぐ川ではオイカワが産卵期を迎えていました。近縁のハスやカワムツと同様、産卵はペアで行われ、砂礫底に臀鰭を使って埋め…

ズナガニゴイ

ズナガニゴイ 琵琶湖流入河川 -0.5m 滋賀県の河川で撮影したズナガニゴイです。 本種は最大でも体長20cmほどの小型のニゴイの仲間で、国内では中部以西の本州にのみ生息する比較的分布が限られた淡水魚です。ニゴイとカマツカを足して2で割ったような独特の…

ヌマムツの婚姻色

ヌマムツのフィンスプレッディング 琵琶湖流入河川で撮影したヌマムツです。 本種は西日本の広い範囲に生息するオイカワの仲間で、近縁のカワムツと比べ下流域に偏って生息します。地元、紀伊半島の川にも分布しているのですが、いかんせん撮影には向かない…

クロシオ・カミングバック

7年9か月もの間続いた黒潮大蛇行がついに終わるのか!?と世間を騒がせています。紀伊半島沖で大きく蛇行していた黒潮ですが、今年の4月後半に蛇行を形成していた渦が突如として黒潮からちぎれ、これに続く形で黒潮流路自体も紀伊半島に大きく近づいています…

琵琶湖のシロヒレタビラ

シロヒレタビラ♂ 琵琶湖 -0.5m 琵琶湖の湖岸で撮影したシロヒレタビラです。 琵琶湖周辺にはかつて7種のタナゴの仲間*1が生息していたとされていますが(金尾・松田2012)、その中でもとりわけ本種の個体数は多かったようで、明治期に採集された標本の調査か…

ウグイの稚魚

ウグイの稚魚 琵琶湖流入河川 -0.5m ウグイの大産卵から約一か月。産卵があった川を再び訪れてみると、水際を中心にたくさんのウグイの稚魚たちが群れていました。 体長は1cmちょっとといったところ。ウグイの稚魚はほかのコイ科の稚魚と比べて体が細長いの…

ウグイの産卵遡上

ウグイの産卵群 -0.3m 琵琶湖流入河川 南西諸島を除く全国の河川に生息するウグイ。ここ琵琶湖では毎年桜の咲く季節になると、鮮やかな橙色の婚姻色に身を染めたウグイたちが産卵のため、流入河川や湖岸に集まります。この時期を毎年楽しみに琵琶湖へ通って…

2024ハスの遡上

オス同士の闘争 琵琶湖 -1.0m 今年もハスを追いかけて琵琶湖に注ぐ川へ行ってきました。今年はハスの数が少ないなんて情報もありましたが、実際に訪れてみると昨年と変わらず多くの個体が産卵行動の真っ最中で一安心しました。 相変わらず警戒心が強い魚で、…

ホンモロコの産卵2024

ホンモロコの群れ 琵琶湖 -0.5m 昨年11月末のアユの撮影以降、まったく川に潜らない日々が続いていたのですが、先日ようやく今年初めてとなる水中撮影で琵琶湖に行ってきました。狙いは桜の咲くこの時期、婚姻色と産卵のピークを迎えるウグイ…だったはずなの…

カネヒラの闘争

カネヒラの闘争 琵琶湖 -1.0m 琵琶湖ではカネヒラの産卵期が続いています。 縄張りをもつオスたちはほかのオスを確認するや否やひれを全開にしてお互いに威嚇しあいます。力の差がある場合、勝負は一瞬でつきますが、これが拮抗しているときは互いの尾びれを…

カネヒラの婚姻色

カネヒラ 琵琶湖 -1.0m 今年も秋産卵のカネヒラの婚姻色に誘われて琵琶湖へ撮影に行ってきました。 撮影場所は昨年と同じ琵琶湖に注ぐ水路の一角。産卵母貝となるタテボシガイが多く、安定的にカネヒラがみられるポイントです。 9月下旬の段階では小型個体の…

琵琶湖の3種のフナ

ゲンゴロウブナ 琵琶湖 -1.0m ギンブナ(左)、ニゴロブナ(右) 琵琶湖 -1.0m 琵琶湖で撮影したゲンゴロウブナ、ニゴロブナおよびギンブナです。琵琶湖にはこれら3種のフナが生息し、しばしば同じ群れを作ってくらしています。なお、3種のうちゲンゴロウブ…

誘い水:オイカワ

オイカワ 95.3mm SL 紀の川水系産 オイカワ Zacco platypus 分類:コイ科/クセノキプリス科 オイカワ属 分布:自然分布域は関東地方以西の本州。四国瀬戸内海側、九州北部。主に琵琶湖産アユへの混入と思われる放流により日本各地に移入。 備考:河川中下流…

カネヒラの群れ

カネヒラ 琵琶湖 -1.0m この週末はひさびさに(※1か月ぶり)の琵琶湖でした。 9月も後半ということで、そろそろコアユの産卵とカネヒラの繁殖行動が見られるのではないかと思い琵琶湖へ向かったのですが、コアユもカネヒラも婚姻色が出ている個体はほとんど…

大陸の置き土産:ワタカ

ワタカ 228mm SL 淀川水系産 ワタカ Ischikauia steenackeri 分類:コイ科/クセノキプリス科 ワタカ属 分布:琵琶湖・淀川水系、放流により日本各地に移入 備考:国内では唯一のクルター類。琵琶湖・淀川水系の固有種であるが、過去には福井県三方湖にも生…

ハスの産卵

オスの闘争 琵琶湖流入河川 水面下 琵琶湖ではハスの産卵が盛期を迎えています。 オス同士は産卵場所やメスをめぐって激しく争います。ものすごいスピードで泳ぎ回るので、カメラのフレームに入れるのは大変。そもそも警戒心がかなり強い魚なので撮影距離ま…

ニゴロブナ

ニゴロブナ 琵琶湖 -2.0m 琵琶湖には3種のフナが生息しますが、そのうちの一種がこのニゴロブナです。寿司の原型とされる郷土料理のふなずしの材料となることで有名な琵琶湖固有のフナで、体高の低いややスレンダーな体形と角ばった下あごが特徴…なのですが…

湧水水路のヤリタナゴ

ヤリタナゴ、オスの闘争 琵琶湖水系 -0.5m 琵琶湖の周辺には7種ものタナゴの仲間が生息しますが*1、生息環境の悪化や外来魚の食害によって、カネヒラ以外のすべての種で激減しており、特に本湖の沿岸域でその姿をみることは稀です。今回の主役であるヤリタナ…

躍る銀鱗:コウライモロコ

コウライモロコ 76.5mm SL 和歌山県日高川水系産 コウライモロコ Squalidus chankaensis tsuchigae 分類:コイ科スゴモロコ属 分布:濃尾平野、和歌山県紀の川から広島県までの本州瀬戸内海側、四国の瀬戸内海側 備考:河川中下流域に広く分布。亜種で琵琶湖…

ウグイの跳躍

ウグイの跳躍 琵琶湖流入河川 琵琶湖に注ぐ川にも、多くの場合、途中いくつかの堰があり、ウグイなど産卵のために遡上する魚にとっては少なからぬ壁となっています。 幸い、ウグイに関しては跳躍力が高いため、そうした堰もジャンプして難なく遡っていきます…

琵琶湖、ウグイの産卵

ウグイの産卵 琵琶湖流入河川 -1.0m 琵琶湖の流入河川には毎年春になるとウグイが産卵のため群れをなして遡上します。 この3年ほど、産卵シーンの撮影目的で春の琵琶湖に通っていたものの、どうにもタイミングが合わせられずに撮れずに悔しい思いをしていた…

ホンモロコの産卵

ホンモロコの群れ 琵琶湖 -0.5m 琵琶湖で撮影したホンモロコの産卵です。 本種は琵琶湖固有のモロコの仲間で、普段は琵琶湖の中で回遊生活を送っていますが、毎年春になると琵琶湖沿岸や内湖、流入河川などに遡上して産卵します。長らくその様子を観察してみ…

カネヒラの貝覗き

カネヒラのペア 琵琶湖流入河川 -1.5m コアユの撮影と並行しながら、先月から引き続きカネヒラの撮影です。 ポイントは前回と全く同じ場所でしたが、今回はあいにく天気が悪く、照度不足と濁りのため3日間の撮影日程のうちまともに撮れたのは初日だけ…という…

琵琶湖のカネヒラ

カネヒラのペア、産卵母貝を探している最中? すっかり秋めいてきたこの頃。秋に婚姻色のピークを迎えるカネヒラの姿を写真に収めに琵琶湖周辺に行ってきました。 最初に入ろうとしていた昨年も撮影を行ったポイントは地形が変わっており、水草も刈られてし…

琵琶湖、ハスの夏

夏の琵琶湖を象徴する魚といえばハスの名前が挙がるのではないでしょうか。ハスは琵琶湖とそれに連なる淀川水系、および福井県の三方湖にのみ自然分布する、オイカワを獰猛にしたような姿かたちの魚で、コイ科魚類では珍しいフィッシュイーターです*1。琵琶…

ウシモツゴ

三重県中部 -0.5m 6月 三重県中部で撮影したウシモツゴです。本種は岐阜県、愛知県および三重県のみに分布する東海地方の固有のモツゴの仲間で、かつてこれら3県の平野部一体で広くみられたようですが、近年では河川改修等に伴う生息環境の悪化、外来魚によ…

琵琶湖のゼゼラ

琵琶湖 -5.0m 6月 今週末も琵琶湖で撮影でした。 写真は北湖で撮影したゼゼラ。琵琶湖内で撮影するのは初めてで、水深5mほどの泥底で多数の個体を確認しました。ナマズ類を探すため夜明けごろに潜っていたのですが、その時にはまだ寝ていたようで、魚眼レン…

イチモンジタナゴ

イチモンジタナゴ 江津湖 -1.0m 自然分布域では絶滅寸前なのに、移入先でなぜか繁栄してしまっている。そんな魚が日本淡水魚では何種かしられていますが、その代表例が本種ではないでしょうか? 本種は濃尾平野以西の中部地方から近畿地方の狭い範囲に分布す…

カゼトゲタナゴ

カゼトゲタナゴ 九州北部河川 -0.5m 九州シリーズ、続きます。今回の九州遠征でもっとも撮影に時間をかけたのはこのカゼトゲタナゴだったかもしれません。本種はバラタナゴ属に属する小型のタナゴ類で、九州北部にのみ自然分布します。際立った派手さこそあ…