クロホシイシモチ Ostorhinchus notatus (Houttuyn, 1782)
分類:テンジクダイ科スジイシモチ属
分布:千葉県以南の太平洋沿岸,琉球列島,フィリピン,パラオ,ニューカレドニア
備考:沿岸の岩礁域や藻場に生息する普通種.同じく沿岸浅所でよく見られる同属のネンブツダイとしばしば混同されるが,本種は体背側に縦帯がなく,代わりに後頭部に麻呂眉のような黒点があること,体の地色は暗い褐色であることによって識別される.ネンブツダイと比較すると熱帯性が強く,ネンブツダイが琉球列島では稀なのに対し,本種は琉球列島でもしばしば見られる.テンジクダイ科魚類はメスが産んだ卵をオスが孵化するまで口内保育することで有名で,本種も同様の生態をもつ.