Fishes of Kii Peninsula

紀伊半島のさかな

2022年のフィールドを振り返る(下半期)

前回の続きです。どんどん振り返っていきましょう。

 

7月:南紀の汽水域

遠征やら琵琶湖やらで、2か月ほど地元紀伊半島のフィールドがおざなりになっていましたが、お気に入りの紀伊半島南部の河川で気水魚の撮影でした。初夏はサツキハゼの婚姻色が最高潮を迎える季節。青く縁どられる鰭を全開にしてメスにアピールする姿は何度見ても素晴らしいものがあります。

8月:四万十川のアカメ

8月に訪れたのは前々から行きたいと思っていた高知県四万十川でした。狙いはもちろんこの川の象徴、アカメ。やはり希少な魚ですし、撮影できずともなんとか姿だけでも拝めたら・・・という気概で遠征に臨みましたが、複数の個体に巡り合いばっちり撮影することができました。やはり独特の雰囲気というかオーラがあって最高にかっこいい魚ですね。地元和歌山でも出現情報がちらほらあるので、いつかチャレンジしてみたいところ。

9月:カネヒラ

琵琶湖での秋タナゴのカネヒラの撮影に力を入れました。メタリックグリーンの身体とピンクの鰭のコントラストは100点満点の美しさです。来年は湖内の撮影ポイントも開拓してみようと思います。

10月:北海道遠征

 

ずっと行きたいと思っていた北海道へ撮影遠征してきました。狙いのカラフトマスは前情報が芳しくなかったため、あまり期待はしていなかったのですが、それでもなんとかなってしまうのが北海道というフィールドの底力。ほかにもオショロコマやサケなど地元ではお目にかかれない憧れの魚をしっかり撮ることができてよかったです。まだ見ぬ素晴らしい魚がいる北海道。来年もぜひ北の大地に足を運んでみたいですね。

11月:ビワマスの産卵

今年こそは産卵シーンの撮影を、と意気込んでのビワマスの遡上シーズン。10月後半から11月は毎週のように琵琶湖に通いました。今年もなかなかに雨が少なく、たくさん遡上するタイミングと撮影日程を合わせることはできませんでしたが、そんな中で奇跡的に念願の産卵の瞬間を写真に収めることができました。一方で満足いく写真か、といえば全然そんなことはなく、撮影場所や時間帯など、もっと試行回数を重ねるというか、数を撮らないとクリアできなさそうな課題もあるので、来年以降も引き続き追い続ける被写体になるでしょう。

12月:冬の銚子川

晩秋のビワマスとアユの産卵シーズンも終わると例年、もう撮影するものもあまりなくなってくるのですが、今年は潜り納めに久しぶりに三重県南部の銚子川に行ってきました。さすがに魚は少なかったですが、相変わらずの透明度はすばらしいものがあります。来年は春のナガレヒキガエルの産卵シーズンに行ってみたい場所です。

 

こうして1年振り返ってみると地元紀伊半島での撮影が少ないですね(Fishes of Kii Peninsulaとは…)もっとホームのフィールドでの撮影も増やしたいのですが、年間のうち撮影に費やせる日も限られるのでなかなかバランスをとるのは難しいところですね。

来年も気負うことなく、撮影を中心にフィールドを楽しんでいきたいと思いますので何卒よろしくお願いします。