Fishes of Kii Peninsula

紀伊半島のさかな

セトウチサンショウウオ

セトウチサンショウウオ 和歌山県北部

先日はTwitterのフォロワーさんの案内で1年ぶりにセトウチサンショウウオの観察に行きました。

セトウチサンショウウオは、これまでカスミサンショウウオとして知られていた種であり、Matsui et al (2019)により西日本に広く分布するカスミサンショウウオには遺伝的に区別できる9種が含まれるとされ、近畿地方西部・中国地方東部・四国東部に分布する種はセトウチサンショウウオ Hynobius setouchiとして新種記載されました。

普段は山間の林床内で単独生活していて見つけにくいですが、冬から春に産卵のため湿地の止水域に集まり観察しやすくなります。今回は産卵状況の調査も兼ねての観察で、狭い範囲から7個体と卵塊1つが見つかりました。この場所では産卵シーズンはまだはじまったばかりのようです。産卵は夜間行われるとのことで、産卵中に半水面の撮影などしたら面白いかもしれません。

フォロワーさんの持ってきてくれた白バットを使って白抜き写真を撮ってみました(撮影後リリース)。この日は結構寒かったため動きは鈍いかと思いきや、バットの上では結構動き回るので撮影はちょっと大変でした。