Fishes of Kii Peninsula

紀伊半島のさかな

カゼトゲタナゴ

カゼトゲタナゴ 九州北部河川 -0.5m

九州シリーズ、続きます。今回の九州遠征でもっとも撮影に時間をかけたのはこのカゼトゲタナゴだったかもしれません。本種はバラタナゴ属に属する小型のタナゴ類で、九州北部にのみ自然分布します。際立った派手さこそありませんが、赤く色づいたヒレや口元、尾柄部のブルーのラインをもつ清楚で美しい魚です。

今回は2水系、4か所で撮影しましたが、いずれも透明度が高いとは言えない水路や平地の小河川です。一方でカゼトゲタナゴ自体の警戒心はタナゴの仲間としては比較的うすく、じっと慣らせば目の前まで来てくれるため、撮影自体はそこまで難しくないという印象でした。特に遠賀川水系の撮影地では運よく産卵母貝であるイシガイ類が埋まっている場所を発見し、縄張りを張るオスや”貝覗き”をするペアなど繁殖に関連した一連の行動を楽しめました。最後の動画は”貝覗き”をペアのシーンです。

"貝覗き"するペア

 

camera : E-M1 markⅡ

lens : M.ZUIKO DIGITAL ED 12-45mm F4.0 PRO, M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro

strobe:D-200, D-2000