タイトルの通りなのですが、この度ドライスーツを購入しました。今まで撮影はすべて5mmウェット+フードベストを着用して行ってきたのですが、秋も深まり、水温が下がってくるとだんだん潜るのが苦行じみてきました。海はまだマシなのですが、川は本当に寒い。特に僕のウェットはかれこれ5年ほど酷使してボロボロ、腋には大穴が開いていて冷水がガンガン入ってくるという劣悪な状態です。下手したら死滅回遊魚より先にこちらが低体温症で死滅しそうになります。
もちろん、ドライスーツを着れば寒さから解放されるであろうことは想像に難くなかったのですが、なんせドライは高い… 廉価モデルでも10万円前後、高級品になると20万円以上の世界です。
そこで検討したのが中古品。なぜかダイビング用品、特に重機材は中古品が非常に安く、ほとんど新品と変わらない状態のものであってもお手頃価格で手に入れることができるのです。調べると信じられないような値段(数千円とか)で落札されているものもありました。もちろん試着はできないためサイズを間違えると悲惨なことになりますが、背に腹は代えられません。まぁ数千円なら失敗しても勉強代と思えば…と、ヤフオクで熾烈な(?)入札合戦を繰り広げ、数千円のはずが14000円で落札したのが下のドライスーツです。
写真のとおり使用感はほとんどなく綺麗な状態でした。ちなみにワールドダイブ社のオーダー品みたいです。前の持ち主は170cm、52kgとかなり細身だったようで、172㎝、56kgの僕が着ると首と腕の脱ぎ着が若干キツい… まぁ緩くて水が入ってくるのに比べたら100倍マシなので許容範囲かな…それ以外は結構フィット感も良く好印象です。
ドライデビューの舞台に選んだのは和歌山県南部の某小河川。何度か通っており魚種も豊富でお気に入りの場所です。
この時期に川に入るのは初めてでしたが、意外とまだユゴイなどの南方系の魚が生き残っていました。ボラの幼魚がたくさん入ってきており、冬の訪れを感じます。
肝心のドライスーツの使用感ですが、控えめに言って最高です。何でもっと早く買わんかったんや… 水に潜っても濡れないし寒くないというのは革命的です。今回は3時間ほど潜っていましたが、寒さを感じることはありませんでした。ウェットなら30分で試合終了でしょう。ダイビングで年中ドライで潜る人もいると聞いたことがありますが、その気持ちがわかる気がします。ちなみに今回インナーにはドライ専用のものではなく、モンベルのジオラインM.W.を着用しました。ヒートテックでも悪くないでしょうが、万一濡れた時に乾きづらいので、速乾性のジオラインの方が良いかな…
ただ、やはり独特の締め付け感もあり、動きはウェットの方が良いと思います。またドライはスーツの中にある程度空気が入っており、空気が動くとあらぬ方向に浮力が効きがちです。今回はウェイト8kgで使用したのですがもう少し欲しいところでした。あとファスナーが背中にあるタイプなので、脱ぎ着がとても大変です。そもそも一人で着用することを想定していないだろこれ… ファスナーの取っ手にロープをつけて引っ張るという方法でなんとかファスナーを開け閉めしましたが、腕が攣りそうになりました。まぁこの辺は慣れかな…
何はともあれ、これで一年中撮影できるようになったのは大きいです。冬は海も川も透明度が高くなるのでいい写真が撮れるかなと思います。また渓流魚など冷水を好む魚の撮影も捗りそうで非常に楽しみです。