前回の続きです。どんどん振り返っていきましょう。
7月 琵琶湖遠征
遅まきながらこれが今年初の遠征となり、親友のR君と琵琶湖に行ってきました。メインターゲットのひとつであるイワトコ&ビワコオオナマズは空振りでしたが、ハスが爆釣したり、ビワヨシノボリとオウミヨシノボリの美しい姿を写真に収めることができました。
調子に乗って沖縄にも遊びに調査に行きました。メインは深海釣りと沖縄の魚食べまくりツアーでしたが、メンバーの皆さまの協力もあり、淡水域での撮影もしっかりと行うことが出来ました。
本格的に水中写真を初めてから沖縄に行くのは初めてで、アオバラ&キバラヨシノボリ、ボウズハゼの仲間各種、ツバサハゼなど沖縄らしい魚に出逢えて感動しました。
8月 宮川のネコギギ
夏真っ盛り。本当に暑かった今年の夏は休日はほとんど水の中に避難していた気がします。8月の撮影で印象深かったのはこのネコギギ、宮川でも生息数は多くない上に警戒心が強く撮影には苦労させられました。
8月 暗い淵に群れるアユ
よく死滅回遊系の撮影に行くこの川にアユがいるのは前々から知っていましたが、8月のこの日はいつもは川全体に分散しているアユたちが深い淵の一か所に何百匹も群れており、その規模に圧倒されました。ちょうどお昼すぎだったこともあり、陽の光が射し込んで神秘的な光景を織りなし、この瞬間を逃すまいと夢中でシャッターを切りました。
9月 オオウナギ
今年の9月は台風や秋雨前線の影響で増水しなかなか撮影に行けない状況が続きましたが、そんな中で撮影に行ったのはこのオオウナギ。和歌山県南部の河川では珍しくないですが、なかなか夜の川にワイドレンズを持ち出す機会がなかったため撮れずにいた魚でした。本種はその体格の割に非常に臆病で接近するとすぐに逃げてしまいます。
10月 ビワマスの遡上
岐阜と琵琶湖流入河川に産卵シーズンのサツキマスとビワマスを撮影しに行きました。岐阜のサツキマスのほうはなんとか姿を拝めた…という感じでしたが、琵琶湖では運よく多くのビワマスのに出会うことができました。来年は産卵シーンも狙ってみたいですね。
11月 晩秋の渓谷
徐々に水が冷たくなり、生き物の気配も薄くなってくるこの時期。水中の景観と紅葉を組み合わせて撮影してみようと思い立ち、熊野川水系の上流部の渓谷に足を伸ばしてみました。出会える魚の種数としては特筆するところが無いものの、その分普段はあまり撮らない水景の撮影に集中できたと思います。
12月 アユの産卵
今年の最後に力を入れたのはアユの産卵シーンの撮影です。アユの産卵シーズンは10~11月ぐらいですが、温暖な紀伊半島では12月の半ばまで産卵行動が見られます。身体を激しく震わせながら一斉に産卵する様は冷たい水の中だということをしばし忘れさせてくれるほどに感動的な瞬間です。
と、こんな感じでコロナ禍で大変な中も比較的フィールド活動としては充実した年になったのではないかと思います。来年も撮影や採集に邁進していく所存ですのでよろしくお願いします。