Fishes of Kii Peninsula

紀伊半島のさかな

コアユの産卵2023

コアユの産卵 琵琶湖流入河川 -0.5m

今年はこの夏の猛暑の影響か、琵琶湖のコアユたちの産卵も例年に比べかなり遅れていたのですが、10月に入りようやく本格化しはじめたようです。

夏までは川の上中流域で暮らしていた、あるいは逆に琵琶湖の中を回遊していたコアユたちも、このときばかりは流入河川の下流域に集結し、一斉に産卵します。産卵はだいたいオス2匹とメス1匹の組み合わせで行われ、2匹のオスがメスを挟み込むようにして産卵、放精します。卵は砂利の中に産み付けられるのですが、ほかのアユやビワヒガイからの食卵が激しく、これはほとんど食べられてしまっているのでは・・・と思ってしまうときもあります。

ほかの地域のアユたちと同様、産卵は夕方のころに行われます。今年はコアユの数が少ないとニュースにもなっていたように、琵琶湖全体のコアユの個体数が少ないようで、昨年と比べると産卵群の規模も小さく感じられました。アユは1年で寿命を迎える年魚であるため、もとより年ごとの資源変動の激しい魚ではあるのですが、彼らの子供たちがうまく生き残って来年は豊漁になることを期待します。

 

camera : OM-1
lens : M.ZUIKO DIGITAL ED 8mm F1.8 Fisheye PRO
strobe:D-200, Z-240