Fishes of Kii Peninsula

紀伊半島のさかな

まだまだ続くアユの産卵

先週の土日もアユの産卵の撮影に行ってきました。毎回同じように撮影しては面白みに欠けるので、今回はワイドレンズも使って撮影しています。

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産卵場所へ移動する 三重県南部河川 -1.5m

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産卵は大体夕方の5時過ぎぐらいから活発に行われるのですがそれまでは産卵場である瀬の直下の淵で待機(?)しており日が傾くころになると一斉に遡上を開始します。

 

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淵で待機する産卵群 三重県南部河川 -1.5m

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産卵の瞬間 三重県南部河川 -0.3m

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日暮れに集う 三重県南部河川 -0.3m

薄暮の移ろい行く空をバックにアユの産卵群を撮ってみました。薄明や薄暮時のいわゆる”マジックアワー”を水中写真に取り入れてみたいというアイデアは前々から持っていて、今回、夕方に産卵を開始するアユの生態ともマッチしていい形で表現できたのではないかと思います。

 

camera : E-M1 markⅡ
lens : M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro, LUMIX G FISHEYE 8mm/F3.5
strobe:D-200, D-2000

Instagramはじめました

タイトルのとおりなのですが、この度Instagramでの活動をはじめました。アカウントはこちらです。暇な方は覗いてやってください。ついでにフォローしてくれたら泣いて喜びます。

https://www.instagram.com/oryza818

 

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まだ始めたばかりで数枚しか写真はアップしていないのですが、とりあえず水中写真メインでいく予定です。

私のような写真趣味者と写真共有型SNSであるインスタのシナジーは高く、結構色んな人からTwitterはやってるけど、インスタはやらないの?みたいなことは言われていました。

僕も興味がなかったわけではなく実はアカウント自体は昔に作って持っていたのですが、長いこと更新もせずにほったらかしの状態でした。というのも昔のインスタは縦横比が1:1のスクエア型の写真しか投稿できなかったりと使い勝手が悪く、また根っからの日陰者である僕にはインスタのキラキラした、いわゆる”陽キャ”な雰囲気を敬遠しているところもありました。

先日Twitterで「Instagramやってみたさあるけど、陽キャ感に屈するのが無理っすわ~(笑)」的なことを呟いたら複数の方からお前の偏見は酷い、Instagramでもクオリティの高い魚関係の情報発信をされている方は大勢いると教えていただきました。

試しに魚関係のタグで検索してみるとクオリティの高い美しい写真がたくさん。海外の方の発信も目立っている印象です。また自分の写真を発信していく上で複数のチャンネルを持っておくのも悪いことではないかなと考え、再開した次第です。

Twitterでインスタ始めましたと呟いたらさっそく大勢の方にフォローしていただき大変感激しました。個人的にTwitterは”ライブ感”を重視しているので、あんまり過去写真を載せたりはしないのですが、Instagramの方では積極的にアップしていこうかなと思います。とりあえずネタが尽きるまでは1日1枚ペースで写真をアップしていきたいと考えておりますのでよろしくお願いします。

 

アユの産卵その2

先週末にアユの産卵を見に行った川に撮影の再チャレンジにいきました。前回の反省を活かして少し早めの時間(といっても午後3時過ぎですが)にエントリー、一週間経っていることから、産卵はもう終わってしまっているのではないかと心配していましたが、そんなことは全然なく、むしろ前回よりも産卵群の規模は大きくなっていました。

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産卵場に集う錆アユ 三重県南部河川 -0.3m

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さらに午後4時を過ぎると次々に下流からアユが遡上し、産卵場はアユでごった返すように。先週よりも警戒心が薄く、目の前でも産卵してくれました。群れの規模が大きいので大胆になっているのかもしれません。前回30mmのマクロレンズを使用して撮影可能な距離まで寄るのにかなり苦労したので、今回は焦点距離を2倍にして60mmマクロを装着したのですが、今度は逆に寄れ過ぎてしまって撮影に難儀しました。

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産卵の瞬間 三重県南部河川 -0.3m

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産卵はオス2匹に対しメス1匹の組み合わせで行われ、砂利の間に潜り、身体を小刻みに震わせながら産卵、放精します。産卵の継続時間は2秒から3秒とかなり短いです。ちなみに産卵するアユのすぐ後ろには別のアユやウグイが卵を食べるために待ち構えており、産卵直後から石の間に頭を突っ込み卵を食べまくります!生き抜くためとはいえ、なかなかに凄まじい光景です。

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飛び散る卵が見える 三重県南部河川 -0.3m

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卵を食べるウグイ 三重県南部河川 -0.3m

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卵を食べるアユ 三重県南部河川 -0.3m

アユの産卵自体を観察するのが今年が初めてですので、これが産卵のピークなのかまだまだ大規模になるのかは予想がつきませんが、一応目標のひとつとしていた産卵の瞬間も写真に収めることができ良かったです。あとは魚眼レンズで狙ってみるなどアプローチを変えてみつつ、今年の産卵シーズンの終わりまで通ってみたいと思います。

 

追記:Twitterには載せたのですが、Youtubeのほうにも産卵の瞬間の動画をアップしました。手振れで少々見辛いですがご容赦ください…

 

www.youtube.com

 

camera : E-M1 markⅡ
lens : M.ZUIKO DIGITAL ED 60mm F2.8 Macro
strobe:D-200, D-2000

青の境界

先日、久々に三重県南部を流れる清流、銚子川に潜ったのですが相変わらずの素晴らしい透明度に改めて驚かされました。水の透明度が高く、青く美しい川は銚子川以外にも紀伊半島にはいくつかありますが、その何れとも異なる深い青は銚子川ならではのものだと思います。今回訪れた時間帯はちょうど満ち潮のタイミングで川に海水が入ってきており、比重の違いにより川の下層を海水が、上層を淡水が流れます。こうした現象自体はどこの川でも起きるものですが、こうして鮮明に観察できるのも銚子川ならでは。淡水と海水の境界の先にはどこまでも深い青が続きます。

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淡水と海水の境界 銚子川 -1.5m

 

camera : E-M1 markⅡ
lens : M.ZUIKO DIGITAL ED 30mm F3.5 Macro
strobe:D-200, D-2000