
ホンモロコの撮影で某水路に潜っているとやたらとずんぐりしたカマツカっぽい魚が目の前をスッと横切っていきました。この魚が出るとは思っていなかったので、即座に判断できなかったのですが、そうです、ツチフキです!
ツチフキはこれまで撮影経験がほとんどない魚で、昨年ゼゼラを探して北部九州の水路に潜ったときに幼魚を見かけたことがあるのみでした。今回の個体は追星の発現した立派なオスでこれぞツチフキという魅力にあふれていました。淡水域の撮影は思わぬ出会いというものは基本的になかなか無いのですが、久々に嬉しい収穫となりました。
本種は琵琶湖水系では数が少なく、どこでも見られる魚ではありません。そもそも移入という説もあるのですが、これは日本魚類学と父とされる魚類学者、田中茂穂が琵琶湖での分布に疑問を呈した後、中村守純博士が1937年に奈良県から移入したコイやタモロコを入れた池で本種を見かけたことや、その後野洲や草津周辺で本種が増加したことを理由に、移入と判断したことが発端です(川瀬,2024)しかし、近年行われたDNA解析の結果では移入と判断できる情報はなく、未だ謎多き存在とされています。
引用文献
藤岡康弘・川瀬成吾・田畑諒一(編).2024.琵琶湖の魚類図鑑.サンライズ出版,彦根市.229 pp.
camera : OM-1
lens : M.ZUIKO DIGITAL ED 12-45mm F4.0 PRO
strobe:D-200, D-2000