アカホシキツネベラ Bodianus rubrisos
分類:ベラ科タキベラ属
分布:伊豆半島以南の太平洋岸.国外では紅海,インドネシア,オーストラリア北岸,フィリピンおよび台湾から知られる(Baranes et al., 2017).
備考:深場系のベラを多く擁する一大グループ,タキベラ属の一種.水深35 mより深い岩礁域に生息する.本種はスジキツネベラ B. leucosticticusと長らく混同されていたが,胸鰭基部に赤色斑があること(vs. 黒色斑がある),やや体高が高く体高/体長の比は36.3–37.6%であること(vs. 31.2–34.3%)などによって識別される(Gomon, 2006).
本種の種小名”rubrisos”はラテン語のrubri-「紅色の~」と”SOS”を組み合わせた造語で,本種の体側の赤い点列模様がSOSを意味するモールス信号(・・・― ―― ・・・)を連想させることに因み,全体で「紅の遭難信号」を意味する*1.本標本は和歌山県串本町沖の水深115 mからクロオビスズキ Liopropoma lemniscatumとともに釣獲された.
引用文献